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「葦と百合」

今日は、奥泉(おくいずみ)(ひかる)の「葦と百合」を読んだ。ミステリーである。この人は、1994年に芥川賞を取っている。直木賞とミステリーはかなりの確率で重なるが、芥川賞作家でミステリーを書くとは珍しいな、と思っていたが、この「葦と百合」は芥川賞より前の1991年の作品であった。
ユーモラスな導入部から、「虚無への供物」を思わせる中間部の推理合戦。最後はどうやって解決するのだろう、叙述トリックでも仕掛けてあるのか、と期待していると、
ぐわあ、解決していない。エンディングは、読者がお決めください、という感じだ。いろいろな仕掛けがあらゆるところで不発で終わっている。
しかし、読後感は意外に悪くない。再読したら別の楽しみ方ができるかもしれない。

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[2001-01-07]