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「死角に消えた殺人者」

天藤真の「死角に消えた殺人者」を読んだ。まったく見ず知らずの4人が同じ車に乗って海に落ちて死ぬという話。本格ものらしいなかなかの佳作であったが、おすすめはしない。
天藤真は東京大学を出たあと、千葉で開拓農民になり、その傍ら、推理小説を書いていたということで、千葉県を舞台にした推理小説をいくつも書いている。千葉は政令指定都市の割には、小説の舞台になったり、歌の舞台になったりすることはほとんどないので、貴重である。
彼の代表作は何といっても「大誘拐」である。紀伊の大富豪が3人組に誘拐され、いつの間にか立場が逆転して、誘拐犯をリードし始めるという話。ユーモラスなサスペンス調で話は進行する。しかし、なぜこの大富豪が誘拐犯に協力するのかという謎があるという点でこれはミステリーである。非常に面白く、天藤真の代表作というより、日本のミステリーの代表作といってもいいと思う。なお、この作品で日本推理作家協会賞を受賞している。

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[2001-03-17]