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なぜテレビは横長なのか

なぜ、テレビの画面は横長なのだろうか。
その前に、紙の場合について考えてみる。資料を作るときに、紙面を縦長にするか、横長にするか、で悩むことがある。もちろん、字は横書きである。表を作るときには、横長にした方が作りやすいし、見やすい。しかし、普通の文章は縦長のほうが読みやすく、ファイリングしたときもよい。
普通の本は縦長である。縦書きであろうと、横書きであろうと、ページは縦長のほうがよい。これは綴じる箇所が縦になるように、つまり横に開くように、という理由からだろう。すなわち、ほんの利用者が人間であり、手が左右に付いているからである。手が頭の先と腹に付いている場合には、横開きではなく、縦開きになるかもしれない。日めくり式、月めくり式のカレンダーが縦開きなのは、それが理由である。フックと重力という2本の手が縦に付いているからである。
となると、テレビの画面が横長である理由がわかる。テレビの利用者が人間であり、目が左右に付いていて、視界が横長だからである。
ここ数年来、ユニバーサルデザインという考え方が一般的になってきている。男女の違い、大人と子供の違い。こういった違いを吸収しうるデザインがユニバーサルデザインであると私は解釈している。ハンディキャップのある人とない人の違いをどうやって吸収するかという問題に、対処する一つの方法がユニバーサルデザインという考え方である。
しかし、ここに挙げた、縦長、横長のようなごくありふれたものであっても、実は身体的な都合に理由がある。つまり、紙は横長、画面は縦長のほうが見やすい、使いやすいという人もいるのである。となると、ユニバーサルデザインという、デザインを変えて対処しようという方法には無理があるのではないかと思うのである。一般には縦長になっている出版物を横長にして出版するわけにはいかないし、縦長のテレビなんか、作れっこない。
(さて、話は横道にそれる)
ところが、縦長のテレビは放送する側が横長に作っているから無理だが(ハイビジョンでますます横長になる傾向がある)、出版物に関しては、実は解決する方法がある。出版物はすべてパソコンで見られるようにするのである。横長縦長を変換するのは自在だし、縦書き横書きも変換できる。字の大きさを変えることもできるし、極端な話、読み上げさせることもできる。
このことは、世の中のWebページデザイナーにも考えてもらいたい。最近は通信速度も上がり、ストレスなく、凝ったデザインのページが見られるようになっている。そして、デザイナーはますます、凝ったページを作る。しかし、派手なだけで意味がないものも多い。世の中には目の不自由な人もいるのだから、せめて凝ったページと同程度の情報をもった「軽い」ページを別に作成しておくべきだ。

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[2002-12-28]

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