大極宮

「大極宮」というウェブサイトがある。
大沢在昌、宮部みゆき、京極夏彦の3人の事務所のサイトである。
この3人は3人ともベストセラー作家である。
大沢は「新宿鮫無間人形」で平成5年下半期(第110回)に、宮部は「理由」で平成10年下半期(第120回)に、それぞれ直木賞を受賞しているが、京極夏彦だけ直木賞を取っていない。

その京極が「後巷説百物語」で平成15年下半期(第130回)直木賞を受賞した。
偶然なのか何なのか、10回おき(5年おき)である。
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「不夜城」


先週末、ブックオフで古本を買った。もっとも新刊など置いていないが、この店の古本は「程度」がいい。通常は定価の半分の値段だが、これが少し経つと100円になる。文庫などは驚くほど早く100円で売られる。
さらに私が行った店ではキャンペーン期間中ということでこの100円の文庫が2冊100円で売られていた。これはいい機会だと思い、10冊も買ってしまった。これで500円である。安い。まあ店側の策略にまんまとはまったとも言えるのであるが。
文庫は定価でも安いがそれでも500円はするわけである。それが古本だと1冊あたり50円ないし100円で買えてしまうわけであるから、一般の本屋が怒るわけである。今に雑誌しか置かない本屋が現れるだろう。弁当が売られていない分、コンビニエンスストアより、役に立たない。
さて、このとき買った中に馳星周の「不夜城」がある。ハードボイルドである。1996年の作品だが、このとき確か、ミステリー好きの上司に薦められたのに断った記憶がある。私は今も昔も密室ものが好きなのである。ハードボイルドはあまり読まない。しかし、今回、ブックオフで見かけ、2冊100円キャンペーンのおかげで「まあ、読んでみるか」という気になった。
これが面白い。登場人物がほとんど中国人ばかり、主人公にもどうも共感できない、エンディングがあっさりしている、など、のめりこむ要素はないはずなのに面白い。新宿を舞台にした中国の裏社会を丹念に描いているという感じで非常に興味深い内容である。
ただ、主人公を含め、裏切り者が多すぎ、エンディングでも仲間をあっさり殺してしまうなど、どうしても主人公に感情移入できなかったため、読後感はあまりよくない。同じ新宿を舞台にした大沢在昌の「新宿鮫」シリーズの方がやはり好きである。シリーズ2作目の「毒猿」は「不夜城」と同じく、中国人が多く登場するが、異国の地で生活することのつらさ、気持ちが伝わってきて、非常に感動した記憶がある。何より主人公が正義を貫いている。この「不夜城」ではそれがなかった。解説によれば作者は意識してドライに書いているようなので狙いどおりと言えばそのとおりなのだが。
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「陰摩羅鬼の瑕」


京極夏彦の「陰摩羅鬼の瑕」を読んだ。相変わらずの厚さである。しかし最初の数ページで犯人と動機が分かってしまった。別の人の書いた短編に似たような話があった。
ある伯爵と結婚した女性がその初夜が明けると殺されているという話。それが5回も。とんでもない話だが、同じ事件が5回繰り返されるだけだからいわゆるトリック一発ものである。しかし、さすがに京極夏彦は話の展開が上手い。途中、妖怪の話がよく分からなかったが、後半は夜を徹して読み続けた。ただ、過去の作品と比べると一番、面白くない。
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「天使の牙」

数えてみたところ、私は大沢在昌の小説を30冊くらい読んでいるので、私は彼のファンと言っていいだろう。今度、彼の「天使の牙」という作品が映画化された。フジテレビが「踊る大捜査線」をヒットさせているが、こちらは日本テレビがプッシュしている。
どういう話かというと、美人ではない大柄な女刑事の脳が麻薬密売王の愛人の身体に移植されてしまう。この愛人は美人で華奢な身体であるから、体力自慢の武闘派女刑事が脳移植によって苦悩する。このギャップが面白さの一つなのだが、映画ではどうなっているか。
黒谷友香という女優がいる。いつも読み方を忘れてしまう。「くろたに」なのか「くろや」なのか。「ともか」なのか「ゆか」なのか。大女優ならばともかく、このレベルの女優が、名前を覚えてもらえないというのは大変なハンディキャップだと思う。なお「くろたにともか」というのが正解らしい。組み合わせとして一番長い名前、と覚えておくと役に立つ。
一方、佐田真由美という女優がいる。元モデルでこの映画で女優としてデビューした。
さて、女刑事役はこの黒谷友香。で、愛人役は佐田真由美。キャスティング、間違えていないか。どちらも元モデルで、どう考えても、大柄で美人の範疇に入るぞ。私は原作を読んでとても感動したので、この映画には興味があるがこのキャスティングには納得がいかない。
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日本推理作家協会賞

日本には、ミステリーに関し、大きな賞が二つある。一つは江戸川乱歩賞。もう一つは日本推理作家協会賞である。
第49回江戸川乱歩賞(日本推理作家協会主催)の選考会が23日開かれ、不知火(しらぬい)京介氏の「マッチメイク」と赤井三尋(みひろ)氏の「二十年目の恩讐(おんしゅう)」に決まった。賞金は1000万円を折半。贈呈式は9月19日。(朝日新聞)

第56回日本推理作家協会賞の選考会が23日、東京都内で開かれ、長編および連作短編集部門は浅暮三文氏の「石の中の蜘蛛(くも)」(集英社)と、有栖川有栖氏の「マレー鉄道の謎」(講談社)に、評論その他の部門は新保博久氏・山前譲氏の「幻影の蔵」(東京書籍)に決まった。短編部門は該当作なしだった。賞金は各50万円。贈呈式は6月26日午後6時から東京・新橋の第一ホテル東京で。(朝日新聞)

両方とも母体は日本推理作家協会であるが、江戸川乱歩賞は新人向け、日本推理作家協会賞は中堅向けといった感じだ。賞金も、乱歩賞は「これからの軍資金」という意味か、かなり高額で、協会賞は「祝い金」といった感じでこぢんまりとしている。
今年の協会賞を受賞した有栖川有栖の作品は、私は、結構好きで、数えたら全部で9冊、読んでいる。「双頭の悪魔」という作品がもっとも好きである。「日本のエラリー・クイーン」と呼ばれているほど論理的な作風である。印象を一言で言うと「きれいな推理小説」。論理の飛躍がなく、非常に丁寧な謎解きで、こういう典型的な本格推理が協会賞をとったということはとても喜ばしい。


休日診療所に子供を二人連れて行った。二人ともただの風邪のようで、一安心。
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「とんち探偵・一休さん 金閣寺に密室」


歴史上の出来事を上手く作品に取り入れるという手法は山田風太郎が得意としていたが、この鯨統一郎の「金閣寺に密室」もその手の作品。足利義満が金閣寺で殺され、それが密室殺人だったという、歴史小説好きにも推理小説好きにも楽しめる作品であった。この密室殺人を解き明かすのがあの一休さんである。屏風に描かれた虎を縛る話や橋の端を渡る話なども登場する前半部はとても楽しい。密室殺人を一休が解いていく後半部はトリックがめちゃくちゃなので納得がいかないが、全体的にはよくできた作品だと思った。
シリーズ化しても面白いと思うが、いきなり当時の最高権力者である足利義満を殺してしまったので、後が続かないだろう。
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「だれもがポオを愛していた」


平石貴樹の「だれもがポオを愛していた」を読んだ。最近、読んだ本の中で、もっとも読むのに苦労した本である。本格ミステリーだが、内容がまったく頭に入らなかった。何で、日本人が書いた作品なのに、舞台がアメリカで、登場人物のほとんどがアメリカ人なのだ、と文句を言いたいところだが、モチーフがエドガー・アラン・ポオであるから仕方がないか。
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「マークスの山」

高村薫の「マークスの山」を読んだ。直木賞になったこともあって、かなり気になっていたが、なかなか文庫化されなかったので、読んでいなかった。今回、文庫化されて読むことになった。
「高村薫待望論」というのがあるらしい。週刊誌か何かの広告で読んだと思うのだが、つまり、最近のミステリーはつまらないので、最近、新作を出していない高村薫にがんばってもらいたい、というようなことだと思う。
高村薫は評判のよい作家であるにもかかわらず、寡作であり、文庫化されている作品も少ない。私は「文庫主義」であるので、よほどのことがない限り、文庫しか読まないため、必然的に高村薫を読む機会は少ない。
唯一読んだことがあるのは「黄金を抱いて翔べ」という作品。確か、彼女のデビュー作であったと思う。何かの賞をとったこともあり、かなり期待して読んだが、駄目だった。
そして「マークスの山」。かなり期待して読んだ。やはり駄目だった。ひどく読みにくい本であった。
登場人物、特に主人公の心情の描き方がくどい。できれば、小さい文字で印刷してほしいところだ。とばして読むから。
また「警察」と「検察」とか、「虎ノ門」と「霞ヶ関」とか、こういうのもうっとうしい。「学生運動」というのもうっとうしい。「戦争を知らない子供たち」にとっては「学生運動」というのは大事なのだろうが、私たちは「学生運動を知らない子供たち」なのだから、まったく興味がない。そろそろ、いい加減にしてほしい。無駄な性描写も要らない。「黄金を抱いて翔べ」でも、突然、ホモが登場して、閉口した。
と、ここまで、めちゃめちゃにけなしたところで、最後に一言。
「隠微」という言葉が頻繁に出てくる。「隠微」というのはそれほど一般的な言葉ではないと思う。この本を読んで違和感を感じたくらいだから、「隠微」という言葉を他の書物で見たことがないはずである。「隠微」は作者の好きな言葉だと思われる。それはそれでいい。しかし、文中の登場人物の「遺書」にもこの言葉が出てくるのはどうか。作中の「告白」、「日記」、「手記」などは、それを書いた登場人物の言葉で書かれるべきだ。
そもそも、真相の解明を遺書で行わせるなんて、手抜きではないか。やはり、真相の解明は、登場人物全員を一室に集めて、行うのが王道であろう。
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「TVスター名鑑2003」

「TVスター名鑑2003」という本を買った。5900人の生年月日や本名が載っている。「掲載スター200人アップ!!」と書いてあるから、どうも毎年出ているらしい。
パラパラとめくると、どのページにも、テレビで見たことのある人がたくさん載っている。「テレビ」を職業とする人が何と沢山いることか、と感嘆するのであるが、「笑点」に出てきた漫談師の名前が出ていないとか、本当に知りたい人の本名が載っていないとか、顔だけ知っていて名前を知らない人は片っ端から探さないと見つからないとか、不満はいろいろとある。
一方、新たな発見というのも当然あって、たとえば、藤原竜也という若手の人気俳優がいるが「よりによって藤竜也と同じような芸名をつけることはないのに」と思っていたのだが実は本名だった、というようなのもある。ちなみに藤竜也の本名は伊藤龍也。こっちも本名に近い。どうでもいいが。


ADSLへの変更の件だが、アッカからメールが来て「NTTに電話してISDNをアナログに切り替える手配をせよ」とのこと。全部、ネット上で終わると思っていたが、そうではなかった。明日、電話をせねば。
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「匣の中の失楽」

竹本健治の「匣の中の失楽」を読んだ。

日本の4大ミステリーというのがあるらしい。
中井英夫「虚無への供物」、小栗虫太郎「黒死館殺人事件」、夢野久作「ドグラ・マグラ」、そしてこの「匣の中の失楽」。
このうち、読んでいないのは「黒死館殺人事件」だけである。
実は、途中まで読んで挫折した。
私がぎっくり腰になったときに病院の待合室で読み始めたのがいけなかったのだろう。
今度、具合のいいときに読むことにしよう。

ということで、実は「匣の中の失楽」以外はすでに本は入手していた。
「ドグラ・マグラ」と「黒死館殺人事件」はそれぞれ創元推理文庫の「日本探偵小説全集」の中に入っているので、普通に入手できるし、「虚無への供物」も文庫化されている。
しかし「匣の中の失楽」だけはなかなか入手できなかった。
文庫化もされていないのではないだろうか。
最近、偶然、古本屋で見つけたので、購入した。

かなり複雑な内容であった。
休日の朝から晩にかけて一気に読むのが良かろう。


匣の中の失楽
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